
彼のことを
旗本と警護は「大将」と呼んだ。
そして大将は警護のことを「研磨師」と呼んだ。
警護の稼業の一つが研磨師だったからだ。
「おお、きょうもすうちがふえねえ、
けんませきが そこをつきそうだ。」
研磨石をたくさん用意したぞ。

真田のクエでいっぱい集めたよ。
いっぱいたまったから使ってみようねー。
⇩ちなみに使用前はこれ。

⇩使用後

前回よりはましだけど…
案の定伸びが悪くなってきた。
はい 黒金剛の研磨石のシステムとして
「数値が移動した際 その数値が増えることがある。」
そんでもって
「移動する数値は一回で一種類のみ。」
まぁつまり。
付与限界に達した数値が多いほど
能力が上がりづらくなっていくんですね。
今私が磨いているこの石でいえば…

既にマックス(+125)になっている数値が2種類。
この+125の方が移動対象になっただけでもうアウトなんですよ。
知力(+61)か水属性(+28)が移動対象になってくれないと数値が増えません。
そんで うまく移動対象になっても
数値自体が増える可能性がすごい低いのには変わりないので…
数値がカンストするたびに
マゾくなっていく仕様なんですねー。
「使った研磨石 累計 約1140個。
貫に直すと 約5700万貫。」
「上がった数値 +139。」
「一度の使用で上がった最高の数値 +2。」
「使用することで数値が上がる確率 約7%。
そして数値が頭打ちするごとに確率は下がっていく。」
「みてごらん、この恐らく誰の役にも立たない数字の連なりを。
使った研磨石の数はとっくに1000を超え
貫に直すと絶望的になり、自慢にもなりはしない。
滅多に存在しない馬鹿だよ。」
「愚かだと思わないかい?
君が手に入れた神秘石と
私が持ってきた研磨石が
ここまでロマン値に投入されるなんて。」
わたしたちはただの和紙の裏に
いつまでも視線を落としていた。
たまたま投げた手裏剣が、準備に当たって止まったように。
かかった経費と かけた時間が
後悔の流れになってめぐっている様を
とりあえず追いかけていた。
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